何かとブームになっているクラウドファンディング。
プロジェクトを事業主が企画・発信してそのプロジェクトを支援したい支援者が出資し資金を調達する全く新しい形態のサービスですが、最近このクラウドファンディングのプロジェクトを観察していて荒れている案件を見かけました。
・主に炎上騒ぎになっているプロジェクト
【超音波洗浄機sonic soak】
https://www.makuake.com/project/sonicsoak/
【360度電動歯ブラシ V-WHITE+】
https://www.makuake.com/project/v-white/
経緯に関しては、詳しくはこちらで読めます。
「10秒で歯磨き」のはずが「磨けない」? 5800人支援の「360度電動歯ブラシ」クラウドファンディングでトラブル
海外では、活気立っているクラウドファンディングですが日本で利用するには少し気質が合わないようにも感じました。
市販では出回らない珍しいものが手に入ったりするので割と楽しいクラウドファンディングですが、きちんと下調べしてから支援しないととんでもないことになるのでここで初めてクラウドファンディングでプロジェクトを支援したいと思ったときに見るべき注意点を書いておきます。
ここに主に記載するのは、商品系のものですが舞台やイベントなどのプロジェクトでも見るべきポイントは同じなので是非参考にしてみてください。
■目次
プロジェクトの事業主がどこの国か調べる
makuake、CAMPFIREなど日本語のサイトは日本の会社がプロジェクトを立ち上げているのがほとんどですが、海外の会社が英語の説明を日本語に翻訳をして支援を募っていることがあります。
海外の会社の場合、対応などが後手後手に回ることがあるのとマイペースな感じなのですぐさま対応して欲しいくても返事が一週間後とかザラです。
最悪一生問い合わせの返事がこないこともあります。
Makuakeのケースですが事業主に連絡しても対応されない場合、makuake自体に連絡をとるのが一番いいと思います。
プロジェクトに会社名や名称が記載してあっても所在地が書いていない場合「海外事業主」の可能性が高いので注意してください。
ただ、最近のmakuakeは集金の手伝いはするけど対応自体はプロジェクトの事業主任せと言った感じなので正直信用できるかはわかりません。
製造国の記載があるかの確認
たぶんこの辺り気にする人多いと思います。
Made in Japanとうたって支援を募っているプロジェクトはあまり気にしなくても大丈夫ですが、海外の会社が事業主で主に製造国を記載していない場合。
かなりの確率で「made in china」いわゆる中国工場での生産です。
たまに製造国書いてないけど工場写真を載せているところがあありますが、そこにアジア系の人しか写っていなかったら製造国は中国の可能性が高いです。
ただ、中国産だからといってものが悪いとは限らないので事業主が信用できるなら支援してもいいと思います。
世界の工場とも呼ばれている中国なので品質についてはその工場によってまちまちですが、品質を管理しいている者が会社から派遣されているならそこの管理体制はちゃんとしているので安心していいでしょう。
で・す・が、中国生産というのは出荷にいたるまで全部向こう側任せだとゴキ◯リの死骸が入っていたり、コンテナに染み込んだ海水で化粧箱が湿っていたりとんでもないことになりますので事業主の下調べや工場、製造国は下調べしておいたほうがいいです。
特に一万円以上の支援をした場合喪失感がハンパないです。
他のクラウドファンディングに出していないかの確認
日本語のクラウドファンディングで比較的有名なサイトだと、Makuake(マクアケ)、GREEEN FUNDING(グリーンファンディング )、CAMPFIRE(キャンプファイヤー)、READYFOR(レディフォー)などです。
かなりの確率で複数出ししているところがあります。
そこですでに何かしらコメントなど書かれていればそこで情報を集めることができます。
海外の事業主だった場合、Indiegogo(インディゴーゴー)とKICKSTARTER(キックスケーター)で先にプロジェクトを済ませて日本でまたクラウドファンディングに出すといった流れが多いようです。
なので、どんな商品でどんな対応状況でどんな出荷状況だったのか英語でコメントがついていることがあるので商品名で検索をかけて下調べしてみてください。
Google chromeは自動翻訳してくれるので何をコメントしているのかはなんとなくわかるはずです。
それらを踏まえ360度電動歯ブラシ V-WHITE+のIndiegogoコメントをみてください。(chromeの自動翻訳をONにしてください)
【V-WHITE コメント一覧】
プロジェクトの資金達成しました!というのを歌ってはいますが、コメントは自動翻訳でもわかる通りネガティブコメントが目立ちます。
海外のサイトだから誰も確認しないだろうと思ってやってるんでしょうが、プロジェクト事業主が「Indiegogoで目標金額を達成し...」みたいなことを言っていたらIndiegogoの該当ページコメントをまずみてください、闇がそこにありますので。
やってはいけないこと
粗悪品が届いたりしたとき感情的にならずに一度冷静になってプロジェクトの事業主とサービスサイトの管理会社に問い合わせをして下さい。
感情的、攻撃的なコメントをつけたり、”根拠のない情報”をコメントするとあとあと問題になってしまいますので確証のないコメントは控えましょう。
悪かった点をコメントする分では、他の出資者への周知になるのでいいですが言い過ぎはやめましょう。
例:事業主ではない会社名をコメントに投稿(のちに削除)
海外の会社で住所の記載がなく、メールアドレスの問い合わせに返事を返してもらえなかった支援者Aさんは、他のサイトですでに販売開始していたそのプロジェクトの商品の日本販売代理店のことを”事業主”と勘違いしてコメントし、さらにそれを見た他の出資者がメールなどで苦情や問い合わせをしてしまった。
よくあるパターンです。
発送遅延は日常茶飯事
クラウドファンディングで支援する上でよくあるのが”発送遅延”です。
ほとんどのプロジェクトが、製造が遅れて予定日を越してしまい発送遅延することが多いです。
逆に早くに製造が終了して製品チェックが済み、早めに出荷されることがありますが海外で製造されているものはほぼ遅れると思ってください。
炎上事例:超音波洗浄機 sonic soak
今まで言ったポイントのほとんどが当てはまる案件です。
makuakeで6月ぐらいにプロジェクトをはじめた商品で支援開始前からすでに海外のクラファンでプロジェクトを達成していましたが、日本のクラウドファンディングサイトで
・納期遅れ
・外装の破損、水濡れ、虫の混入
・帰ってこない問い合わせ
・支援者に返礼する前に一般販売
・突然の定価変更
・見た目が似てる格安コピー品が出回る
他…etc
のような様々なトラブルが発生して現在ではプロジェクトのレポートに70コメントもつくような炎上騒ぎになっています。
中国生産で出荷も中国に任せてしまったからこうなったのかなーといった感じです。
コンテナなどで日本に運んでくるので海水などで湿っていたりするのは中国運送あるあるなので
ちなみにここの事業主の所在地はアメリカです。
この商品自体の性能については、個体差があると思っています。
サンプルを一個もらったので使ってはみましたが、劇的に汚れは落ちないのでメガネとかカミソリとか洗うときに使っています。
ぶっちゃけると服とか大きいものは手洗いや洗濯した方が早いです。(笑)
最後にまとめ
いままで書いてきたポイントで何をみなければいけないのかは、だいたい分かったと思います。
- 日本の事業主か海外の事業主か調べる
- 所在地や連絡先などがきちんとしたものか
- 製造国の確認
- 他のクラウドファンディングに出していないか
(海外の場合海外サービスも)
記された情報を鵜呑みにしないできちんと調べた上で支援すれば安心してクラウドファンディングを楽しむことができます。
決して”所在をぼかしている事業主“には支援しないことです。
本当は支援側が調べることなく気軽に支援できるのが望ましいですが、少しでもこの情報が役に立てばと思います。
支援期限が迫っているからと言って焦らないように
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